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ゾーン30プラスとは?住宅街の道を安全にする新しい仕組みを解説【春日市の生活道路】

作成者: つまがり雄也|2026/10/06 22:13

住宅街の細い道を通る車のスピードは、十分に抑えられているでしょうか。
「ゾーン30プラス」の仕組みと整備の流れを、公的機関の資料をもとに解説しています。

https://www.youtube.com/watch?v=EYZOvLzMOlk

動画の概要は以下です。

1. ゾーン30とは

ゾーン30は、住宅地などの区域を指定し、区域内の最高速度を時速30kmとする取り組みです。2011年から警察が推進しており、区域の入口には標識と路面表示が設置されます。

警察庁の資料では、整備前後の比較(4,288地区)で、全事故が28.7%減少し、歩行者・自転車の事故は26.2%減少したと示されています。

また、2026年9月1日から、中央線のない一般道路の法定速度が時速60kmから時速30kmに変わっています。

2. ゾーン30プラスとは

ゾーン30プラスは、ゾーン30の速度規制に、ハンプなどの「物理的デバイス」を組み合わせた区域です。ゾーン30が警察を中心とした速度規制であるのに対し、ゾーン30プラスは警察と道路管理者が連携して進めます。2021年8月から始まった取り組みです。

ゾーン30プラスになる条件は次の3つです。

① 最高速度30km/hの区域規制がある(予定を含む)
② 物理的デバイスの設置を検討・実施する
③ 地域住民の同意が得られている

3. どんな場所に設置されるのか

地区設定の考え方として、大きな道路に囲まれた住居地域が対象になります。事故が多いなど課題のある地区や、通学路・抜け道で速度超過が課題となっている地区が挙げられています。

福岡県内の例として、久留米市の金丸地区は、外周を国道・県道に囲まれ、朝夕は通り抜けの車両が多い地区です。30kmを超える車を約5%減らす計画が公表されています。

4. 物理的デバイスの種類と効果

主な物理的デバイスは次のとおりです。

・ハンプ:路面を盛り上げて減速を促す
・スムーズ横断歩道:ハンプと横断歩道を組み合わせた構造物
・狭さく:車道の幅を局所的に狭くして減速を促す
・ライジングボラード:時間帯によって車の進入を止めるポール
・シケイン(クランク型):道路を直線的に曲げて減速を促す
・シケイン(スラローム型):道路をカーブさせて減速を促す

国土交通省の資料では、スムーズ横断歩道を設置した前後の比較で、時速30kmを超えて走る車の割合が47%から28%に、横断歩道で止まる・徐行する車の割合が74%から89%に変わったと示されています。

5. 整備までの流れ(福岡市の例)

要望の出し方は、福岡市の例では次のとおりです。

① 町内会長を通じて校区交通安全推進委員会へ相談
② 校区の総意として区役所へ要望書を提出
③ 区役所が現地調査をして整備を検討

整備までは、事故状況や要望から課題を把握して候補地区を設定し、ビッグデータを分析して対策案を検討したうえで、地域の合意形成を経て整備計画を策定します。合意形成がとれていないと整備できません。

整備のあとも、対策を実施し、効果を検証し、必要に応じて改善・追加する流れ(PDCAサイクル)を繰り返します。

6. 国の支援制度と全国の整備状況

国の主な支援として、生活道路対策エリア(全国1,065地区)、可搬型ハンプの貸出し(お試し設置)、交通安全対策の補助制度があります。登録すると、車のデータ分析や専門家の紹介も受けられます。

整備状況は、ゾーン30が4,457地区(2025年度末)、ゾーン30プラスが249地区(全国で2番目、警察庁 2026年7月)、福岡県内のゾーン30プラスが24地区です。福岡県内の内訳は、福岡市12地区、北九州市11地区、古賀市3地区のほか、久留米市・嘉麻市・広川町が各1地区です。

まとめ

ゾーン30プラスは、30km/h規制と物理的な対策を組み合わせ、地域の合意で進める住宅地の安全対策です。

出典

・警察庁「生活道路におけるゾーン対策『ゾーン30』『ゾーン30プラス』の概要」(2026年7月)
・警察庁・国土交通省「ゾーン30プラス」推進要領
・国土交通省「ゾーン30プラスの概要」「ゾーン30プラスの整備等に関するQ&A」「ゾーン30プラス取組状況」「生活道路対策について」
・福岡市「ゾーン30プラス」
・春日市「交通安全対策」ページ